ペルノ・リカール(Pernod Ricard S.A.)は、ワイン・スピリッツで世界1位の売上を誇るフランスの酒造メーカーです。
ペルノ・リカールの歴史
ペルノ・リカール・グループは、1975年ペルノとリカールの2つの食前酒メーカーが合併して誕生しました。
1988年にジェイムソン・アイリッシュ・ウィスキー社(Jameson Irish Whiskey)、2001年にカナダのシーグラムのワイン・スピリッツ部門、更には2005年に米国のフォーチュン・ブランズ、イギリスのアライド・ドメックと次々と買収をおこない、ワイン・スピリッツ部門でディアジオに次ぐ世界第2位の企業グループまで台頭しました。
2008年には、スウェーデン政府からヴィン&スピリト社を買収し、ワイン・スピリッツ部門で世界第一位の企業となっています。
シーバス・ブラザーズ社
ペルノ・リカールのスコッチウイスキーを統括している子会社です。
アイリッシュ・ディスティラーズ(Irish Distillers Ltd/IDL)
ジェムソンブランドなどアイリッシュウイスキーを統括している子会社で、ジンやウォッカなどスピリッツも製造しています。
アイリッシュウイスキー不況の煽りを受け、アイルランド南部にあったコーク(Cork Distilleries Company)・ジョン・ジェムソン(John Jameson&Son)・ジョン・パワー&サンズ社(John Power&Son)の3つのアイリッシュウイスキー蒸留所が合併して1966年に設立されたコーク・ディスティラリーズ・カンパニーが原型の会社です。
1972年にはブッシュミルズも合併し、IDL社として一時はアイルランドのすべてのウイスキー生産を統括していました。
実業家のケヴィン・マコート(Kevin McCourt)のもと各社の蒸留所の統合を進め、ダブリン中心街にあったジェムソンとパワーズの蒸留所は閉鎖、広大な敷地と豊富で良質の水に恵まれている旧ミドルトン蒸留所の背後に新ミドルトン蒸留所を建設、1975年から稼動開始されました。(ブッシュミルズの蒸留所は操業継続)
1988年、現ディアジオ社からの敵対的買収の攻撃を受けた際、ホワイトナイトとして登場したペルノ・リカール社によって買収され現在に至ります。
2005年にブッシュミルズはディアジオへ売却。
2016年にはパディブランドがサゼラックに売却されています(生産はミドルトン蒸留所で継続)。
アライド・ドメック社(Allied Domecq)
1994年に設立されたイギリスの酒造メーカーで、バランタイン、アベラワー、ロング・ジョン、シーバス、カナディアンクラブといったブランド所有していましたが、2005年にペルノ・リカールに買収されました。(一部ブランドはディアジオ等へ売却)