スコッチウイスキー一覧:シングルモルト(オフィシャル)

ハイランド(Highland)

スコットランド北部地方のグリーノックとスターリング・パースを結ぶ線の北側の地域。ハイランドの首都とも呼ばれるインヴァネスという人口7万人程の街があります。

氷河時代に氷河の侵食を最も激しく受けた地域で、荒涼とした山々や谷から流れる清流、ピートに覆われた湿地などウイスキー作りに適した環境で、また、イングランドから遠く離れ、山岳地帯であることから密造時代にも官吏の目を逃れてウイスキー造りが盛んに行なわれていた。

ハイランド地方のモルトウイスキー蒸留所は東西南北の4地区に分類され、全体的に豊かなコクと香りを持っているのが特徴。東部はスペイサイドに近いためフローラルさが、西部は潮っぽさが、南部はフレッシュさ、北部は力強さが、といった具合に味わいも分かれる。

北ハイランド

バルブレア:Balblair/インターナショナルビバレッジ
クライヌリッシュ:Clynelish/ディアジオ
ダルモア:Dalmore/エンペラドール(ホワイト&マッカイ)
ダルウィニー:Dalwhinnie/ディアジオ
グレンオード:Glen Ord/ディアジオ
グレンモーレンジィ:Glenmorangie/LVMH

原酒はすべてシングルモルトとして販売されており、シングルモルトとして世界4位の売上を誇ります。
硬水の仕込水を使用していたり、スコットランド最長の単式蒸留機を使用していたり、また、カスクフィニッシュのパイオニアとも言われており、風味としてはフルーティーでフローラルな風味が特徴で、「香りのデパート」「完璧すぎる」などと評価されます。

プルトニー:Pulteney/インターナショナルビバレッジ
ロイヤルブラックラ:Royal Brackla/バカルディ
スペイサイド:Speyside/ハーベイ・オブ・エディンバラ
ティーニック:Teaninich/ディアジオ
トマーティン:Tomatin/宝酒造

スコットランドで一番標高の高いシングルモルト蒸留所で、日本企業が最初に保有したスコットランドの蒸留所となります。

  • ★★トマーティン レガシー:Tomatin Legacy
  • トマーティン 12年:Tomatin 12 Years Old
  • トマーティン カスク・ストレングス:Tomatin Cask Strength
  • トマーティン 14年 ポート・カスク:Tomatin 14 Years Old Port Cask
  • トマーティン 18年:Tomatin 18 Years Old
  • トマーティン 30年:Tomatin 30 Years Old

南ハイランド

アバフェルディ:Aberfeldy/バカルディ
ブレアアソール:Blair Athol/ディアジオ
ディーンストン:Deanston/ディスティル
エドラダワー:Edradour/シグナトリー・ビンテージ
グレンゴイン:Glengoyne/イアン・マクロード
グレンタレット:Glenturret/グレンタレット
ロッホローモンド:Loch Lomond/ロッホローモンド
タリバーディン:Tullibardine/ピカールワイン&スピリッツ

東ハイランド

アードモア:Ardmore/ビームサントリー
フェッターケアン:Fettercairn/エンペラドール(ホワイト&マッカイ)
グレンギリー:Glen Garioch/ビームサントリー
グレンカダム:Glencadam/アンガス・ダンディ
グレンドロナック:Glendronach/ブラウンフォーマン
グレングラッサ:Glenglassaugh/ブラウンフォーマン
グレンアギー:Glenugie/ペルノ・リカール
ノックドゥー:Knockdhu/インターナショナルビバレッジ
マクダフ:Macduff/バカルディ
ロイヤルロッホナガー:Royal Lochnagar/ディアジオ

西ハイランド

アードナムルッカン:Ardnamurchan/アデルフィ
場所 グレンベッグ(西ハイランド地方でも最西端)
由来
仕込水 グレンモアの泉の水

2014年に、独立系ボトラーのアデルフィがオープンさせた蒸留所で、2022年頃までウイスキーの販売は行われず、それまでは蒸留所見学やアデルフィ社のからの資金援助で賄っていく。熟成3年未満の原酒をスピリッツとして2016年から限定発売していますが、日本では正式には流通していない。

  • サステナビリティの観点から、熟成を含むウイスキーづくりの全行程を蒸留所内で行なうだけでなく、原料も地元産のものにこだわる。
  • 蒸留所の規模としては年間で50万リッターのアルコールが生産でき、ピーテッドとノンピーテッドのウイスキーをほぼ半々で生産。
  • アデルフィ社のアレックス・ブルースによると、蒸留所の候補地は7ヶ所あったが、十分な水が入手できる場所はこの場所だけだったそうです。
  • プライベート・カスク・オーナーシップという原酒の樽販売を行なっていて、ピーテッドかアンピーテッドの原酒、樽もバーボン樽かシェリー樽どちらに詰めるかを選べます。TBS系列の深夜番組『クレイジージャーニー』という番組で、目白田中屋店主の栗林幸吉さんがこちらの蒸留所を訪れた際に衝動買いされていました。
ベンネヴィス:Ben Nevis/アサヒ
オーバン:Oban/ディアジオ

ローランド(Lowland)

グリーノックとスターリング、パースを結ぶ線の南側の地域で、スコットランドの首都エディンバラ(Edinburgh)や、グラスゴー(Glasgow)がある産業革命の中心地。
ハイランドに比べ穏やかな丘陵地帯が続きイングランドとも近く、穀物の生産量や木炭の供給が豊富だったことから18世紀からウイスキー製造が行われ、1830年代半ばには115以上の蒸留所が認可されていましたが、密造時代に質の悪いウイスキー作りが流行したためモルトウイスキーの蒸留所は激減、豊富な原料をもとにしたグレーンウイスキーの生産地となります。
ピートによるスモーキーさは少なく、製麦に木炭を使ったり、発芽した大麦麦芽に加え未発芽の大麦と小麦も用い、3回蒸留の蒸留所も多く、癖も少なめで甘い香りが特徴的で、近年徐々に盛り上がりを見せています。

アイルサベイ:Ailsa Bay/ウィリアム・グラント&サンズ
アナンデール:Annandale/アナンデール

1919年に閉鎖後、2014年に操業再開。オーナーはデイヴィッド・トムソンとテレサ・チャーチ夫妻。

オーヘントッシャン:Auchentoshan/ビームサントリー

ローランドの伝統であった3回蒸溜を守り続ける唯一の蒸溜所です。

ブラッドノック:Bladnoch/ブラッドノック
ダフトミル:Daftmill/フランシス&イアン・カスバート

2005年にライセンス取得し、家族経営を行なっている。

グレンキンチー:Glenkinchie/ディアジオ
キングスバーンズ:Kingsbarns/ウィームスディティラリー

スペイサイド(Speyside)

鮭釣りで有名なスコットランドのスペイ川河畔地方。地理的にはハイランドに含まれますが、多くの蒸留所が集中して味わいも似ているため、ハイランド地方と区別されています。
グランビアン山脈がもたらす冷涼な気候と良質な湧き水、大麦栽培に適した環境が揃っており、古くから密造酒製造の中心地として栄え、スコッチウイスキー発祥の地ともいわれていています。現在でもスコッチウイスキーの6割近くがこの地域で生産されています。華やかな香りと端麗なピート香をもち、甘みを帯びた落ちついたエレガントさを兼ね揃えていて、ブレンデッドスコッチの原酒としても重宝されてます。

フォレス地域(Forres)

ベンローマック:Benromach/スペイモルトウイスキー
ダラスデュー:Dallas Dhu/ディアジオ

エルギン地域(Elgin)

ベンリアック:Benriach/ブラウンフォーマン
グレンバーギー:Glenburgie/ペルノ・リカール
グレンロッシー:Glenlossie/ディアジオ
グレンエルギン:Glen Elgin/ディアジオ
グレンマレイ:Glen Moray/ラ・マルティニケーズ
リンクウッド:Linkwood/ディアジオ
ロングモーン:Longmorn/ペルノ・リカール
マノックモア:Mannochmore/ディアジオ
ミルトンダフ:Miltonduff/ペルノ・リカール
ローズアイル:Roseisle/ディアジオ

ローズアイル製麦所の跡地に2010年10月創業。
2020年時点でシングルモルトウイスキーの販売はされておらず、すべてブレンデッドウイスキーの原酒として使用されている。ジョニーウォーカー ワインカスクブレンドの限定ボトルでも使用されている。
ディアジオによる莫大な投資と最先端の技術により年間1250万リットルのウイスキーを生産。

バッキー地域(Buckie)

インチガワー:Inchgower/ディアジオ

キース地域(Keith)

オスロスク:Auchroisk/ディアジオ
オルトモア:Aultmore/バカルディ
グレントファース:Glentauchers/ペルノ・リカール
グレンキース:Glen Keith/ペルノ・リカール

グレンアイラ Glenislaを生産。

ストラスアイラ:Strathisla/ペルノ・リカール
ストラスミル:Strathmill/ディアジオ

ローゼス地域(Rothes)

グレンロセス:Glenrothes/エドリントン
グレングラント:Glen Grant/カンパリ
グレンスペイ:Glen Spey/ディアジオ
スペイバーン:Speyburn/インターナショナルビバレッジ

ダフタウン地域(Dufftown)

1817年にジェームズ・ダフが築いた小さな街ですが、1823年創業のモートラックをはじめとして現在でも数多くの蒸留所が稼動しており、「ウイスキー=ダフタウン」と言われるほどウイスキー作りが盛んです。19世紀頃には当時稼動していた、バルヴェニー、ダフタウン、グレンダラン、グレンフィディック、モートラック、コンバルモア、パークモアの7つの蒸留所をなぞらえて「ローマは7つの丘の上につくられ、ダフタウンは7つのスチルの上に立っている」とまで言われていました。

アルタナベーン:Alt A’ Bhainne/ペルノ・リカール
バルヴェニー:Balvenie/ウィリアム・グラント&サンズ
ダフタウン:Dufftown/ディアジオ
グレンダラン:Glendullan/ディアジオ

ダフタウンで稼働している数ある蒸留所の中で最も東に位置しています。
名前の由来は「ダラン川の谷」という意味ですが、実際はスペイ川の別の支流であるフィディック川が近くを流れていて、仕込み水もこちらの水源を使用しています。

1897年、アバディーン(Aberdeen)に拠点を構えるウィリアムズ&サンズによって創業された「ダフタウンの7つの蒸留所」として最後に建てられた蒸留所です。
1902年に国王エドワード7世に献上されて以降、王の愛飲するウイスキーとして名を馳せましたが、第1次世界大戦の不況の煽りを受け、1919年にマクドナルド・グリンリースに買収されて以降、現在はディアジオ社所有となっています。
1940年~1947年までの間は世界大戦のため操業を一時閉鎖していましたが、1962年から蒸留所の大規模改修が行われ、さらに1971年に6基の蒸留器を備えた新しい蒸留所が建設されました。
一時期は旧蒸留施設と並行稼動していましたが1985年に旧蒸留施設は閉鎖されています。

  • 仕込み水として使用しているフィディック川からの水源であるコンバルヒルの泉は、電力供給としても利用されています。

シングルモルトとしての流通はあまりありませんが、ブラック&ホワイトやオールドパーの原酒として利用されています。
かつては「花と動物」シリーズの12年物や、長期熟成ボトルが販売されていました。
2007年以降、北米向けに「シングルトン・オブ・グレンダラン(Singleton of Glendullan)」という12年熟成のシングルモルトが販売されています。新鮮な青リンゴを思わせるフルーティな熟成香と、トウガラシのようなぴりぴりした舌触りが特徴的だと言われています。

グレンフィディック:Glenfiddich/ウィリアム・グラント&サンズ

世界で一番売れているシングルモルト蒸留所で、シングルモルトウイスキーの1/3はグレンフィディックと言われています。

創業以来、ウィリアム・グラント&サンズがオーナーの独立した家族経営の蒸留所で、世界で初めてシングルモルトウイスキーを発売したパイオニアでもあります。

キニンヴィ:Kininvie/ウィリアム・グラント&サンズ
モートラック:Mortlach/ディアジオ

リベット地域(Livet)

ザ・グレンリベット:The Glenlivet/ペルノ・リカール

シングルモルトとして世界で2番目に売れていながらも、シーバスリーガルやロイヤル・サルートといったペルノ・リカールが販売しているブレンデッドウイスキーの原酒としても多く使用されています。

ブレイヴァル:Braeval/ペルノ・リカール
タムナヴーリン:Tamnavulin/エンペラドール(ホワイト&マッカイ)
トミントール:Tomintoul/アンガス・ダンディ

スペイ川中流域他

アベラワー:Aberlour/ペルノ・リカール
バルミニック:Balmenach/インターナショナルビバレッジ
ベンリネス:Benrinnes/ディアジオ
カーデュ:Cardhu/ディアジオ
クラガンモア:Cragganmore/ディアジオ
クライゲラキ:Craigellachie/バカルディ
ダルユーイン:Dailuaine/ディアジオ
ダルムナック:Dalmunach/ペルノ・リカール
グレンアラヒー:Glenallachie/グレンアラヒー
グレンファークラス:Glenfarclas/J&G グラント
インペリアル:Imperial/ペルノ・リカール
ノッカンドゥ:Knockando/ディアジオ
ザ・マッカラン:The Macallan/エドリントン
  • ザ・マッカラン ダブルカスク15年
    フルーツのような心地よく甘い香り、クリーミーで長く続く余韻が特長とのこと
  • ザ・マッカラン ダブルカスク18年
    レーズンやキャラメルのような豊かな風味で、ほのかにスパイシーで温かみのある味わいとのこと

1824年創業。「シングルモルトのロールスロイス」とも言われ、シングルモルトとして第3位の売上を誇る。
2018年、海外のオークションにて60年熟成のボトルがで1億円超で落札され話題となった。

タムドゥー:Tamdhu/イアン・マクロード
トーモア:Tormore/ペルノ・リカール

アイラ(Islay)

スコットランドの西海岸と北アイルランドの間に位置する人口3,500人ほどの淡路島より少し大きい島。昔はアイレイとも呼ばれていた。
温暖で大麦の栽培に適しており、また島の1/4がピートの湿原で覆われていることから、伝統的にウイスキー造りが盛んであった。
麦芽を乾燥させる際の燃料に潮風がたっぷり染み込んだピートを使用するため、ヨード臭やピート由来のスモーキーさが特徴で、水もピートの影響を受けており、さらには蒸留所が海辺に建てられていることもこの特徴に一役買っています。クセが強いため、ブレンデッドウイスキーでは脇役の扱いとなります。

アードベッグ:Ardbeg/LVMH
アードナッホー:Ardnahoe/ハンターレイン
ボウモア:Bowmore/ビームサントリー
ブルイックラディ:Bruichladdich/レミーコアントロー
ブナハーブン:Bunnahabhain/ディステル
カリラ:Caol ila/ディアジオ
キルホーマン:Kilchoman/キルホーマン
ラガヴーリン:Lagavulin/ディアジオ
ラフロイグ:Laphroaig/ビームサントリー

D.ジョンストン:D Johnston & Companyが運営。アイラ島キルダルトン(Kildalton)にある蒸留所です。近隣のアードベッグ・ラガヴーリンとともに「キルダントン3兄弟」とも言われています。名前の由来はゲール語で「広い湾のそばの美しい窪地」という意味です。「You either love it or hate it.」と言われるほどの強いピート香が特徴で、「アイラモルトの王」の異名を持ち、アイラモルトの中で一番売れており、世界中にファンも多く、その1人のチャールズ皇太子により、1994年に蒸留所は王室御用達に指定されています。
歴史としては、1810年頃にアイラ島に移り住んだジョンソン兄弟が、1000エーカーの農地を買い畜産業の傍ら栽培する大麦の一部でウイスキーの蒸留を始めたのが蒸留所のはじまりとなります。このウイスキーが評判になると、1815年に畜産業を畳みラフロイグ蒸留所を創業しました。

1921-1954年の間に、オーナーを努めたイアン・ハンター(Ian Hunter)は、創業者であるジョンソン家系最後のオーナーであり、当時ピーター・マッキーとの長年の裁判により疲労していたラフロイグ蒸留所を建て直した人物です。彼は、米国禁酒法時代のアメリカに「ラフロイグは薬品の香りがする」として薬用酒としての輸入を認めさせたり、バーボン樽での熟成を導入するなどの功績を残しています。

蒸留所近辺に記者を寄せ付けなかったほどの厳格な秘密主義者だったそうですが、ベッシー・ウィリアムソン(Bessie Williamson)には全幅の信頼を寄せ、遺言により蒸留所の全てを彼女に相続させました。

  • 製法の特徴として、床の上で大麦を発芽させる伝統的なフロアモルティング(床式製麦)を行なっています。現在このフロアモルティングを行なっているのはラフロイグやボウモアなど6蒸留所のみです。
    モルティングフロアは4つあり、蒸留所で使用するモルトの約15%を生産しています。残す85%はポートエレンやスコットランド本土から仕入れた35~45ppmのモルトを使用しています。
  • 発芽が終了した大麦は乾燥塔の中で乾燥には30時間を乾燥されます。最初の12時間は自社の湿原で掘り出した専用ピートをゆっくり燻す事でピート香を強く付けています。
  • シングルモルト用にはバーボンの後のファーストフィルだけを使い、強いピート香の中に適度のバニラ香・クリーミーさといった優しさが与えられます。
  • 製麦工場からピート炉までの10mほどを運搬列車が走っていて、アイラ島唯一の「鉄道」と呼ばれています。
  • ピートの強さは麦芽に付着したフェノール化合物の濃度で表されますが、ラフロイグではその濃度が40~60ppm以上(ヘビーピートと言われます)、ピートが強いと言われるボウモアでも30ppm前後とのことなので圧倒的です。
  • 1994年に結成された「フレンズ・オブ・ラフロイグ(FOL)」の登録者数は約70万人で、入会するとウイスキーの優先購入権や限定ボトル購入権などの特典がもらえます。また毎年1杯分のラフロイグを賃貸料として、蒸留所が所有する土地1平方フィート分の借地権を生涯にわたって手に入れられます。
  • 4時間半に及ぶラフロイグ蒸留所の見学ツアーは「WATER TO WHISKY EXPERIENCE」と呼ばれ、ラフロイグのすべてが体験できる人気ツアーといわれています。蒸留所が使用する水源まで散策し、原料水で割ったウイスキーを1杯いただきます。その後ピート切り出し体験や、蒸留所でフロアモルティングを体験、キルン点検なども味わえます。ガイドのマンツーマンによる施設見学では、麦芽汁やウォッシュの試飲もあります。最後の試飲会も1時間以上時間が割かれ、貯蔵庫の樽からさまざまな種類のラフロイグを試飲できます。

キャンベルタウン(Campbeltown)

キンタイア半島の南方に位置する人口5千人程の小さな町です。
資源が豊富で良港な港湾もあったことから、ウイスキー蒸留は古くから行なわれていたと言われており、19世紀時点で30もの蒸留所が存在していましたが、米国禁酒法時代に質の悪い密造ウイスキーを流していた経緯もあり、禁酒法解除後に衰退。
更に世間がハイランドモルトのような軽めな味わいを好むトレンドに流れていったことで敬遠されるようになってしまいました。
潮っぽい風味・香り豊かでオイリーといった特徴があり、近年では蒸留所の復興を目指しています。アイラ地方の蒸留所に比べてピート処理が軽いにもかかわらず潮っぽさが出ているのは、この地方に発生する”海もや”に起因すると言われています。

グレンガイル:Glengyle/J&A ミッチェル
グレンスコシア:Glen Scotia/ロッホローモンド
スプリングバンク:Springbank/J&A ミッチェル

アイランズ

オークニー諸島、スカイ島、マル島、ジュラ島、アラン島にある6つの蒸留所を纏めてアイランズ地域と言います。共通する特徴は特になく、あくまで地理上の括りになります。

アラン:Arran/アイル・オブ・アラン・ディスティラーズ
ハイランドパーク:Highland Park/エドリントン
ジュラ:Jura/エンペラドール(ホワイト&マッカイ)

ジュラ島にある唯一のモルトウイスキー蒸留所で、アイル・オブ・ジュラ蒸留所とも呼ばれます。

スキャパ:Scapa/ペルノ・リカール
タリスカー:Talisker/ディアジオ

スカイ島唯一のモルトウイスキー蒸留所です。

  • ★★★タリスカー 10年:Talisker 10 years
  • タリスカー ストーム:STORM
  • タリスカー ポートリー:PORT RUIGHE
  • タリスカー 57°ノース:57° NORTH
  • タリスカー 18年
  • タリスカー 25年
  • タリスカー 30年
  • タリスカー ディスティラーズ エディション:DISTILLERS EDITION
トバモリー:Tobermory/ディステル

閉鎖済シングルモルト蒸留所

  • 【北ハイランド】ベンウイヴィス:Ben Wyvis/エンペラドール(ホワイト&マッカイ)
  • 【北ハイランド】ブローラ:Brora/ディアジオ
  • 【北ハイランド】グレンアルビン:Glen Albyn/ディアジオ
  • 【北ハイランド】グレンモール:Glen Mhor/ディアジオ
  • 【北ハイランド】ミルバーン:Millburn/ディアジオ
  • 【東ハイランド】バンフ:Banff/ディアジオ
  • 【東ハイランド】グレネスク:Glenesk/ディアジオ
  • 【東ハイランド】グレンユリーロイヤル:Glenury Royal/ディアジオ
  • 【東ハイランド】ヒルサイド:Hillside/ディアジオ
  • 【東ハイランド】ロッホサイド:Lochside/ペルノ・リカール
  • 【東ハイランド】ノースポート:North Port/ディアジオ
  • 【西ハイランド】グレンロッキー:Glenlochy/ディアジオ
  • 【ローランド】グレンフラグラー:Glen Flagler/インターナショナルビバレッジ
  • 【ローランド】インヴァーリーヴン:Inverleven/ペルノ・リカール
  • 【ローランド】キリーロッホ:Killyloch/インターナショナルビバレッジ
  • 【ローランド】キンクレイス:Kinclaith/ペルノ・リカール
  • 【ローランド】レディバーン:Ladyburn/ウィリアム・グラント&サンズ
  • 【ローランド】リトルミル:Littlemill/ロッホローモンド
  • 【ローランド】ロッホカトリン・アデルフィ:Loch Katrine Adelphi/アデルフィ
    かつてスコットランドのローランド地方にあったモルトウイスキーとグレーンウイスキー蒸留所です。

    1826年、チャールズとデビッドのグレイ兄弟(Charles and David Grey)により、グラスゴーを流れるクライド川に架かるビクトリア橋のすぐ南の果樹園の地に創業しました。
    当初はアデルフィ蒸留所という名で、グラスゴーで最も成功した蒸留所とも言われていました。
    当時の水源は不明ですが、1859年にグラスゴー市がカトリン湖から市内への大規模な水道事業を手がけると蒸留所も水源をこちらに変更し、1870年に蒸留所の名称をロッホカトリン・アデルフィ蒸留所に変更しました。
    1880年、蒸留所はMessrs A. Walker社に買収されます。オーナーのArchibald Walkerは蒸留所に大規模投資が行ない、グレーン生産用としてコフィースチルも設置します。その他にも製麦設備や4基ポットスチルも備え、1886年には年間最大で235万Lの生産量を誇りました。
    しかし不況の流れには逆らえずその勢いは衰退、1902年にDCLに買収されました。
    更に不運なことに1906年には蒸留タンクが横倒しになって死者が出る事故が発生。様々な不運が重なったことで1907年にモルトの蒸留が終了、グレーン蒸留も1932年には終了となりました。
    以降も貯蔵庫は活用されていましたが1970年代に施設は取り壊され、現在跡地にはイスラム寺院が建てられています。

  • 【ローランド】ローモンド:Lomond/ペルノ・リカール
  • 【ローランド】ローズバンク:Rosebank/イアン・マクロード
  • 【ローランド】セントマグデラン:St Magdalene/ディアジオ
  • 【スペイサイド/エルギン】コールバーン:Coleburn/D and M Winchester
  • 【スペイサイド/ローゼス】キャパドニック:Caperdonich/ペルノ・リカール
  • 【スペイサイド/ダフタウン】コンバルモア:Convalmore/ディアジオ
  • 【スペイサイド/ダフタウン】パークモア:Parkmore/エドリントン
  • 【スペイサイド/ダフタウン】ピティヴェアック:Pittyvaich/ディアジオ
  • 【アイラ】ポートエレン:Port Ellen/ディアジオ
  • 【アイラ】モルトミル蒸留所:Malt Mill/ディアジオ
    1908年、ホワイトホースのオーナーであるピーター・マッキー(Peter Mackie)によりラガヴーリン蒸留所の敷地内に創業しました。
    20世紀初頭、マッキーはキルダルトン沿岸のウイスキーの販売代理店を行なっていましたが、1907年にラフロイグ蒸留所が経営方針転換により代理店契約が打ち切られてしまいます。マッキーはこれを不服としてラフロイグに対して訴訟を起こしますが、逆にラフロイグ側から給水権を妨害したとして逆告訴されてしまいます。
    マッキーは報復としてラフロイグからディスティラーを引き抜き、スチルの形状もモルトもラフロイグと同一のものを使用したモルトミル蒸留所を創業させますが、ラフロイグを脅かす存在にはならず、1960年に操業停止となっています。
    1962年に工場設備は取り除かれ、建物はラガヴーリンのビジターセンターとなっています。
    蒸留器の一部は、7年間ほどラガヴーリンで使用されていました。
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