デュワーズ/Dewar’sは、BACARDI/バカルディ社 傘下のジョン・デュワー&サンズ社/John Dewar & Sonsによって製造・販売されているスコッチブレンデッドウイスキーです。
アメリカ国内で一番売れているブレンデッドウイスキーと言われています。
デュワーズの歴史
1846年にジョン・デュワー/John Dewarがパース/Perthにオープンしたワインとスピリッツの雑貨店が発祥となります。オープン当初はウイスキーのブレンドは行なっていませんでしたが、1860年代からブレンデッドウイスキーの製造・販売を開始しました。
デュワーが1880年に亡くなると、息子たちのジョンとトミー/John and Tommy Dewar事業が引き継がれます。
1886年に会社名をJohn Dewar&Sonsに改名するとともにデュワーズを世界に展開。巨大なネオンや映画などを利用した大規模なキャンペーンなど、トミーの独創的で画期的なマーケティングによって、デュワーズを世界的なウイスキーブランドに押し上げました。1893年に英ビクトリア女王からロイヤル・ワラントが授与されています。
また、これまではTullymet蒸留所という小さな蒸留所を所有していましたが、販路拡大に伴い、1896年にアバフェルディ蒸留所を設立しています。
1925年にDCL社と合併し一時は Diageo/ディアジオ社 傘下に名を連ねていたこともありましたが、1998年からはバカルディ社のブランドとなっています。
A・J・キャメロン/A. J. Cameron
デュワーズの初代マスターブレンダーです。ブレンドの前にヴァッティングする「マリッジ」開発の先駆者として有名です。
また、マリッジをさらに追求し、樽熟成させたモルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドした後、そのブレンデッドウイスキーを再びアメリカンオークにて6ヶ月以上熟成させることで、スムースでバランスの良いウイスキーに仕上げるダブルエイジングプロセスも生み出しています。デュワーズでは12年もの以上のボトルでこの手法を採用しています。
製法の特徴・こぼれ話
- ハイランドのアバフェルディをキーモルトとし、ロイヤルブラックラやオルトモア・クレイゲラキ・Macduff/マクダフ蒸留所 など40種類以上のモルトウイスキーとグレーンウイスキーがブレンドされています。
- 1891年、鉄鋼王と呼ばれるアンドリュー・カーネギー/Andrew Carnegieが、当時のアメリカ大統領でベンジャミン・ハリソン/Benjamin Harrisonに樽入りのデュワーズをプレゼントしたことで全米中で話題となりました。
以来アメリカでは「スコッチウイスキー=デュワーズ」と言われるようになり、アメリカのスコッチウィスキーの販売数量で大きなシェアを占めています。
主なラインナップ
- デュワーズ 12年
シングルモルトウィスキーとして世界的に有名なアバフェルディを中心に40種類以上のモルトウィスキーとグレーンウィスキーをブレンド。
原酒のブレンド後、樽に戻して更に6ヶ月熟成しています。上質でスムースな味わいです。
40以上のモルトとグレーンをブレンドしたプレミアムスコッチです。
アバフェルディを中心に、40以上のモルトウィスキーとグレーンウィスキーをブレンドしています。さらにブレンドした後に、再び樽に戻し6ヶ月程度熟成させることによって、より上質でスムーズな味わいに仕上がります。 - デュワーズ 15年
残念ながら日本未発売です。 - デュワーズ 18年
40種類以上のモルトウイスキーとグレーンウイスキーがブレンドされており、キーとなるモルトにはハイランド産のアバフェルディが使用されています。他にロイヤル・ブラックラ、マクダフ、クレイゲラキ、オルトモアなども使用されています。上質で洗練された味わいは、伝統的なダブルエイジングプロセスにより創り出されます。良質なシングルモルトの含有率が高く、それぞれの個性がバランスよく調和しスムーズな味わいを生み出しています。 - デュワーズ シグネチャー
デュワーズブレンドの最高峰。味わいへの絶対的な自信があるゆえに、あえて熟成年数表記をしていないとのこと。
アバフェルディの貴重なモルトをメインに、スコットランドの異なる地域の上質なモルトとグレーンウィスキーが滑らかな味わいを完成させています。