Ballantine’s/バランタインは、Pernod Ricard S.A./ペルノ・リカール社 /シーバス・ブラザーズ社傘下のGeorge Ballantine & Sons/ジョージ・バランタイン&サン社/によって製造販売されているスコッチウイスキーです。
日本では Suntory/サントリー社 が販売しています。
バランタインの歴史
ジョージ・バランタイン(George Ballantine)
創業者のジョージ・バランタインは、13歳でエディンバラの商人アンドリュー・ハンターのもとへ奉公に出た後、1827年若干19歳の時にエディンバラのCow Gate/カウゲートに小さな食料品店を開きます。
ブレンデッドウイスキーを販売するきっかけとなったのは1863年。
友人のAndrew Usher/アンドリュー・アッシャー がブレンデッドモルトウイスキーを製造した話に影響を受け、自らもブレンドの技術を磨き始め、その技術と評価は年々高まっていきました。1970年にはグラスゴーへ新規店舗もオープンしています。
1891年にジョージが亡くなると、事業はグラスコーではジョージ2世へ事業が引き継がれました。
1895年にヴィクトリア女王から王室御用達の称号を授与されたことで一躍有名になり、国内外へ名を轟かすことになりました。1938年にはスコットランド紋章院から紋章を授与されています。
経営権は1919年にRA McKinlay and James Barclay社へ経営を譲った後、1935年にはハイラム・ウォーカー社、1987年にアライド・リヨンズ社(後のアライド・ドメック社)とわたり、2005年からはシーバス・ブラザーズ社の傘下になっています。
現在の主力工場:キルマリッド
現在の主力工場は1977年にキルマリッド(Kilmalid)に建設されました。
グレーンウイスキーの蒸留施設はありませんが、ブレンド・ボトリングを行なっています。
敷地面積47万㎡もある巨大な工場は、ブレンド・瓶詰工場としては現在でも最大規模の1つと言われていて、700ml瓶 12本入りに換算すると年間約1400万ダースも出荷されています。
歴代のマスターブレンダー
- 初代:ジョージ・バランタイン(George Ballantine)
バランタイン創業者。 - 2代目:ジョージ・ロバートソン(George Robertson)
バランタイン 17年の生みの親といわれています。 - 3代目:ジャック・ガウディ―(Jack Goudy)
- 4代目:ロバート・ヒックス(Robert Hicks)
2006年Hall of Fame受賞。
バランタインを定年退職後、ジム・ビーム社で Laphroaig/ラフロイグ蒸留所 ・Ardmore/アードモア蒸留所・Teacher’s/ティーチャーズ ブランドの責任者を担当。 - 5代目:サンディー・ヒスロップ(Sandy Hyslop)
2005年~。
製法の特徴・こぼれ話
- 40種類以上のスコットランド各地のシングルモルト原酒と4種類のグレーン原酒をブレンドされていると言われています。
以前は以下のモルト原酒をキーモルトとした「魔法の7柱」と呼ばれていましたが、現在は太字3原酒に、Glentauchers/グレントファース蒸留所 を加えた4つの原酒がキーモルトだと言われています。 - ファイネストや12年のラベルのV字デザインは「シェブロンシェイプ ラベル」と呼ばれ、「保護」と「信頼できる働きを成した建築家」を意味しています。
- ラベルの紋章には、バランタインが出来上がるまでのストーリーを「大麦」「清流」「ポットスチル」「樽」で表現しています。
主な製品ラインナップ
- バランタイン バレルスムース/Ballantine’s BARREL SMOOTH
5代目マスターブレンダーのサンディー・ヒスロップ氏が厳選しブレンドした原酒を、独自のチャーシステムで丁寧に焼き上げられた樽で仕上げています。バニラやキャラメルを思わせる甘く芳醇な香りと、スムースな飲み口が特長です。 - バランタイン マスターズ/Ballantine’s MASTER’S
長期熟成のモルト原酒と軽やかなグレーン原酒をブレンドし、オレンジのような爽やかでフルーティな味わいと、滑らかな口当たりが特徴です。 - バランタイン 17年/Ballantine’s Aged 17 years
- バランタイン 21年/Ballantine’s Aged 21 years
- バランタイン 30年/Ballantine’s Aged 30 years