オールドテーラー/OLD TAYLORは、サゼラック社が販売しているバーボンウイスキーです。
メロウイエロー/mellow yellowの愛称でニューヨーカーに親しまれています。
オールドテーラーの歴史
何気なく手に取ったのですが、Prohibition/米国での禁酒法 時代にも薬用酒として製造が認められていた数少ないバーボン銘柄のひとつということです。
製法の特徴・こぼれ話
E.H.テーラー大佐
名前の由来はエドモンド・へインズ・テーラー・ジュニア大佐/E.H.Taylor Jnrから。
元軍人で19世紀後半にケンタッキー州で複数の蒸留所を保有していたウイスキー起業家です。
蒸留所やウイスキーの品質向上に関するボトルド・イン・ボンド法の制定に寄与したことで有名です。
ボトルド・イン・ボンド法
1897年に施行されたこの法律は、アメリカのストレートウイスキーの品質向上に関する法律で、以下の特定の条件を満たしたウイスキーに「ボトルド・イン・ボンド」「ボンデッド」とラベル表記できるというもの。当時は相当なマガイモノのお酒が流通していたことが伺えます。
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- 熟成4年以上
- アルコール50度
- 1蒸留所だけの原酒
- 1年の1季節に蒸留されたものだけを樽詰め
オールドテーラー蒸留所
テーラー大佐は、1887年オールドテーラー蒸留所を建設しています。中世ヨーロッパ風の外観のこの蒸留所はケンタッキー州で有名な観光名所の1つだったそうです。
残念ながら施設の老朽化・バーボン業界の低迷などのあおりを受け、1972年に当時の所有者のジム・ビーム社により閉鎖されています。
ウイスキーの熟成自体は1994年までこの蒸留所で行なわれており、米国で現存する最も古いウイスキー貯蔵庫とも言われています。
2009年以降、バッファロートレース蒸留所がジム・ビーム蒸留所からオールドテーラーの製造権利と熟成樽を購入し、現在ではサゼラック社傘下のバッファロートレース蒸留所で樽熟成・製造されています。
オールドテーラー蒸留所跡地には2014年にキャッスル&キー蒸留所/Castle&Keyがオープンしています。